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▽このページの目次▽

レーザー加工機加温にスポットクーラーを活用

マスキングテープで吊っているのはご愛嬌

窓が占める範囲の大きな当施設では、冬の寒い午前中などは熱は逃げていく一方で、室温をCO2レーザー加工機(Podea Zero Corsa)の加工運転温度下限の20℃まで上げるのには結構時間がかかります。さらにエアコンで室温が上がってきたとしても、冷えきった金属製のレーザー発振器の温度が上がってくれるのはもっと後になり、じれったくてたまりません。
この冬は、以前夏場の冷却用に導入したスポットクーラーをレーザー加工機の加温にも活用するようにして、プレヒートの時間短縮を図りました。

構想

ただでさえ夏暑い福島盆地で西日にさらされる施設内で、なんとかレーザー加工機を20℃台で運転するためにスポットクーラーを導入し、冷却された空気をレーザー発振管の空冷の吸気口に送り込んで温度を下げるやり方で夏場はしのいでいます。

このスポットクーラーは、室温マイナス5℃程度の冷却をする機械ですが、室内の空気を本体に吸い込んで、冷却ダクトから冷風を、排熱ダクトから温風を出す構造になっています(排熱側の温風をダクトで室外に出して冷房に使います)。室温をプラスとマイナスに分ける機械ともいえます。

フィルター越しに本体に取り込んだ室内の空気を温度で分けているだけなので、排熱側の空気も特に汚いわけではなく、冬にはこの温風を暖房にも使えるのではないかと当時思っていました。コンプレッサーから出る熱も加わって、冷却能力よりも暖房能力の方が高いかもしれません。

今回は室内エアコンに追加して加温するために、この排熱側を利用してみます。

実験

実際に使えそうか、試してみます。
ダクトは黒:加温用、白:冷却用

  • レーザー加工機の隣に設置してあるスポットクーラーの前後の向きを逆にして、排熱ダクトをレーザー加工機の吸気ファン付近まで伸ばします。逆に冷却側のダクトは室外へ向けます(ダクトが短く室外までは届かないので、ドアを半開きにした隙間に向けておきました)。
    排熱ダクトの方が冷却ダクトよりも下についているのですが、夏の導入時に温風を外にだすために長いダクトを取り付けていたので、吸気口までの取り回しに困ることはありません。
  • エアコンで室温を上げつつスポットクーラーを作動させ、レーザー加工機のスイッチを入れて吸気を開始し、運転ソフト上で発振器の温度をチェックします。
  • ダクトからは、やや頼りない温風が出てきますが、ピンポイントで位置を合わせて吸わせていますので、これまでに比べるとかなり早いタイミングで20℃まで上げることができました。
    現実的に使いものになりそうです。これで温度が上がるのを延々と待たなくてもよくなります。


運用

  • レーザー加工機は、加工のためにレーザーを出していると、ひとりでに発振器の温度が上がってきます。そのため、スポットクーラーによる加温も最初だけで、一旦温度が上がったら後は切ってしまいます。あとは温度の状態に合わせて、必要があればONすればよいだけです。
  • 夏用に買ったスポットクーラーが冬にも役立ってくれたので、大満足です。


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activities/products/spot_heater.txt · 最終更新: 2023/01/30 14:12 by Staff_Ujiie