このページの2つのバージョン間の差分を表示します。
両方とも前のリビジョン 前のリビジョン 次のリビジョン | 前のリビジョン | ||
activities:products:tablet_pen_case [2021/10/30 17:15] Staff_Ujiie [プリント(スライス)] |
activities:products:tablet_pen_case [2021/10/31 09:50] (現在) Staff_Ujiie [プリント(出力)] |
||
---|---|---|---|
行 1: | 行 1: | ||
- | ====== ペンタブレット用ペンケースの作成(作成中) | + | ====== ペンタブレット用ペンケースの作成 ====== |
{{: | {{: | ||
行 10: | 行 10: | ||
また、スカルプトで作業していると、形がうまく出来ても出来なくても、楽しさがついてきます。他人とまったく同じものを作ることは不可能で、その時点の自分の技量に応じた形が必ず出来上がるので、ここをこうしたい、もっとうまくなりたいというモチベーションにつながっていきます。彫刻、陶芸、絵画、楽器、スポーツのようなジャンルに近いものを感じます。パソコンやタブレットさえあれば始められるので、初心者にこそスカルプトでの3Dモデリングをおすすめしたいと思います。 | また、スカルプトで作業していると、形がうまく出来ても出来なくても、楽しさがついてきます。他人とまったく同じものを作ることは不可能で、その時点の自分の技量に応じた形が必ず出来上がるので、ここをこうしたい、もっとうまくなりたいというモチベーションにつながっていきます。彫刻、陶芸、絵画、楽器、スポーツのようなジャンルに近いものを感じます。パソコンやタブレットさえあれば始められるので、初心者にこそスカルプトでの3Dモデリングをおすすめしたいと思います。 | ||
- | さて、初心者向けに無償バージョンとして提供されている[[https:// | + | さて、初心者向けに無償バージョンとして提供されている[[https:// |
買ってみてちょっと気になったのが、専用のスタイラスペンのペン先が露出しているので、持ち運びの際に折れたり傷がつくかもしれないなということでした。純正のペン立ては付いてきますが、持ち運びには役に立ちません。そこで専用のケースを3Dプリンターで作ることにしました。 | 買ってみてちょっと気になったのが、専用のスタイラスペンのペン先が露出しているので、持ち運びの際に折れたり傷がつくかもしれないなということでした。純正のペン立ては付いてきますが、持ち運びには役に立ちません。そこで専用のケースを3Dプリンターで作ることにしました。 | ||
行 43: | 行 43: | ||
* 2分割のシース(さや)と回転部分のヒンジピンの3つのパーツにしました。ヒンジピンは穴に差すだけですが、直径を大きく接触面を確保し寸法をキツめにして、留め具なしでもケースからペンが落ちないようにします。 | * 2分割のシース(さや)と回転部分のヒンジピンの3つのパーツにしました。ヒンジピンは穴に差すだけですが、直径を大きく接触面を確保し寸法をキツめにして、留め具なしでもケースからペンが落ちないようにします。 | ||
- | {{: | + | {{: |
* ペンの形状を実測してデザインに折込み、ゆるすぎたりきつすぎたりしないようにします。ペン先とペンの押しボタンの部分には空間をとって、多少ガタついたとしてもケースに接触しないようにします(念のため、マニュアルに載っていたペンの図も参考に取り込んで、自分で引いたスケッチをチェックします)。 | * ペンの形状を実測してデザインに折込み、ゆるすぎたりきつすぎたりしないようにします。ペン先とペンの押しボタンの部分には空間をとって、多少ガタついたとしてもケースに接触しないようにします(念のため、マニュアルに載っていたペンの図も参考に取り込んで、自分で引いたスケッチをチェックします)。 | ||
行 75: | 行 75: | ||
\\ | \\ | ||
===== プリント(スライス) ===== | ===== プリント(スライス) ===== | ||
+ | * QIDI純正スライサーソフトで、積層厚0.2mmでGコードを作成しました。 | ||
+ | |||
* サポートは必須として、どの面にサポートを付けるかが悩みどころです。モデルの上面と側面(凸凹がなければ)がきれいに造形され、下の面にサポートが付きます。 複数の部品を組み合わせるので、寸法がシビアな場所には極力サポートを付けたくないです。 | * サポートは必須として、どの面にサポートを付けるかが悩みどころです。モデルの上面と側面(凸凹がなければ)がきれいに造形され、下の面にサポートが付きます。 複数の部品を組み合わせるので、寸法がシビアな場所には極力サポートを付けたくないです。 | ||
行 84: | 行 86: | ||
{{: | {{: | ||
- | ※ 自分で出力してみたい方がいらっしゃれば、ここで使用したSTLファイルを提供いたします(プリントの結果は保証できませんが)。公式HPの[[https:// | + | ※ 自分で出力してみたい方がいらっしゃれば、ここで使用したSTLファイルを提供いたします(プリントの結果は保証できませんが)。ふたつぼしHPの[[https:// |
\\ | \\ | ||
===== プリント(出力) ===== | ===== プリント(出力) ===== | ||
* [[tools: | * [[tools: | ||
- | * 出力結果は良好です。ただし主に回転部分まわりと下面のサポートの除去と整形が必要。特に回転部分は、寸法が一定になるようにかつ不要な部分が回転を邪魔しないように丁寧に形を整える。ヒンジ部分は断面が円に近く造形されているはずなのでいじらず、穴の方をきれいな円になるように削り、部品同士を合わせながら、ややきつめに付け外しができる程度まで削りすぎないように加工する。 | + | * 出力結果は良好です。ただし主に回転部分まわりと下面のサポートの除去と整形が必要。特に回転部分は、寸法が一定になるようにかつ不要な部分が回転を邪魔しないように丁寧に形を整えます。ヒンジピンは断面が円に近く造形されているはずなのであまりいじらず、穴の方をきれいな円になるように削り、部品同士を合わせながら、ややきつめに付け外しができる程度まで、削りすぎないように加工します。 |
* 後で整形を行った箇所は、削れた面が白っぽくなってしまいますが、バーナーの炎を当てることでもとの素材の質感に戻すことが可能です。 | * 後で整形を行った箇所は、削れた面が白っぽくなってしまいますが、バーナーの炎を当てることでもとの素材の質感に戻すことが可能です。 | ||
- | * 今回記事の作成にあたり、(半年以上経っているので)複数のフィラメントで再度出力してみましたが、フィラメントによってかなり出来に違いが出たので、なるべく精度が取れる材料を使ったほうが良いです([[tools: | + | * 今回記事の作成にあたり、(最初から半年以上経っているので)複数のフィラメントで再度出力してみました。フィラメントによってかなり出来に違いが出たので、なるべく精度が取れる材料を使ったほうが良いです([[tools: |
* 最初に使ったマットPLAと、再出力ではQIDI純正PLAが良好な出来となりました。 | * 最初に使ったマットPLAと、再出力ではQIDI純正PLAが良好な出来となりました。 | ||
- | {{: | + | {{: |
\\ | \\ | ||
===== 使ってみて ===== | ===== 使ってみて ===== |