プリントを成功させるためには、
ビルドプラットホームの高さ調整が重要です。この機種は、プリントヘッドは高さ固定ですので、プラットホーム側でプリントノズルとビルドプレート間の距離を調整します。
調整方法は2種類あり、一つは中央の位置でチェック用のシートでギャップを確認して、画面上のボタンでプレート全体の高さを調整します。もう一つは、プラットホームを固定しているネジを回して直接高さを調整します。ネジは端の3箇所にありますので、プラットホームの傾きも調整でき、プリントの場所による違いを改善できます。
鉄の台座にバネを介してアルミのビルドプレートを固定しているネジは、歯車の形をした大きなものがメインの調整ナットで、その下についている蝶ナットは歯車ナットの緩み止めです。歯車ナットでギャップをあわせたら、蝶ナットで固定するという手順で作業するのですが、固定してみたら、はじめに合わせたときとギャップが変わっていることが多く、調整に苦労します。
調整のコツは、蝶ナットを締めすぎないことだと思います。歯車ナットは反時計方向に締まる逆ネジで、蝶ナットはその反対の普通ネジになっています。歯車ナットを締めてギャップを小さくしても、蝶ナットを締めると逆にギャップが大きくなります。
そこで、歯車ナットではチェック用シートのざらざらにしっかり引っかかるくらいにギャップを狭めにしておいて、蝶ネットでちょうどよいくらいまで戻してやるという意識で調整するとやりやすくなります。蝶ナットがゆるゆるでは付いている意味がありませんが、ある程度抵抗が感じられる状態なら充分で、固く締め上げる必要はないと思います。同じ軸に付いているバネが歯車ナットに一定のテンションをかけていて、振動も吸収してくれているので、そうそう緩むものではありません。