このページの2つのバージョン間の差分を表示します。
両方とも前のリビジョン 前のリビジョン 次のリビジョン | 前のリビジョン | ||
tools:3dprint:handtool [2022/04/08 16:50] Staff_Ujiie [スクレーパー] |
tools:3dprint:handtool [2024/05/24 15:41] (現在) Staff_Ujiie [拭き取り紙] |
||
---|---|---|---|
行 7: | 行 7: | ||
今のところ6種類作ってだいたいのケースに間に合っていますが、合わないサイズのリールを買ってしまったら追加することになります。 | 今のところ6種類作ってだいたいのケースに間に合っていますが、合わないサイズのリールを買ってしまったら追加することになります。 | ||
\\ | \\ | ||
- | ==== フィラメント端固定テープ ==== | + | ==== フィラメント端固定具(テープ) ==== |
{{ : | {{ : | ||
頻繁にリールを交換するのでもったいないと思い、調べてみるとフィラメントの固定用のクリップの3Dデータを色々な人が投稿していたりします。 | 頻繁にリールを交換するのでもったいないと思い、調べてみるとフィラメントの固定用のクリップの3Dデータを色々な人が投稿していたりします。 | ||
行 14: | 行 14: | ||
寺岡製作所というテープメーカーの製品で、P-カットテープという細めの粘着テープです。何度貼り直しても粘着力が落ちず、ベタつきも皆無、薄いのに強度があって(縦方向に繊維入り)簡単には破れたりしない優れた製品です。貼ったりはがしたりを繰り返す色々なところに使っていますが、イチオシです。 | 寺岡製作所というテープメーカーの製品で、P-カットテープという細めの粘着テープです。何度貼り直しても粘着力が落ちず、ベタつきも皆無、薄いのに強度があって(縦方向に繊維入り)簡単には破れたりしない優れた製品です。貼ったりはがしたりを繰り返す色々なところに使っていますが、イチオシです。 | ||
\\ | \\ | ||
+ | ==== フィラメント端固定具(クリップ) ==== | ||
+ | {{ : | ||
+ | それで困ったのがフィラメント固定に使っていたテープで、剥がしたときに貼ったボール紙の表面も剥がれてしまい、テープの粘着力も失われてしまいます。 | ||
+ | |||
+ | そこで紙のリール用の固定具ととして使い始めたのがゼムクリップです。ごく普通のクリップですが、フィラメント一本を挟むので小さいサイズのものを使っています。これだと何回でも問題なく使い回しができます。小さくても金属製なので、リールをビニール袋に入れるときは、袋に傷がつかないようにクリップの位置だけ注意しておきます。 | ||
+ | |||
+ | \\ | ||
==== ビルドシート ==== | ==== ビルドシート ==== | ||
3Dプリンターが造形する土台(ビルドプレート)に溶けたフィラメントがくっついてくれないと造型は失敗します。とはいえ、剥がせないほどくっついてしまっても今度は取り出せなくて困ります。ビルドプレートにマスキングテープを貼ったり、スティックのりを塗ったりといろいろな手法で工夫されて来た部分ですが、曲げられるマグネットシートというのが一番使いやすいと思います。 | 3Dプリンターが造形する土台(ビルドプレート)に溶けたフィラメントがくっついてくれないと造型は失敗します。とはいえ、剥がせないほどくっついてしまっても今度は取り出せなくて困ります。ビルドプレートにマスキングテープを貼ったり、スティックのりを塗ったりといろいろな手法で工夫されて来た部分ですが、曲げられるマグネットシートというのが一番使いやすいと思います。 | ||
行 23: | 行 30: | ||
{{ : | {{ : | ||
しばらくスティックのりやマスキングテープを使ったりしていましたが、のりを塗ると後で掃除が面倒、マスキングテープだと張替えが面倒なので、現在は樹脂製のビルドシートを貼ってメンテナンスフリーにしています。 | しばらくスティックのりやマスキングテープを使ったりしていましたが、のりを塗ると後で掃除が面倒、マスキングテープだと張替えが面倒なので、現在は樹脂製のビルドシートを貼ってメンテナンスフリーにしています。 | ||
- | デルタ型用の円のシートが見当たらなかったので、サイズがぎりぎり入る四角のビルドシートを円に切り抜いて、ガラスのビルドプレートに貼り付けました。最初はレーザー加工機で円に切ろうと思ったのですが、この辺の樹脂シートだと溶けた切り口が盛り上がってきれいにならないのでカッターで切っています。 | + | デルタ型用の円のシートが見当たらなかったので、サイズがぎりぎり入る四角のビルドシートを円に切り抜いて、ガラスのビルドプレートに貼り付けました。最初はレーザー加工機で円に切ろうと思ったのですが、この辺の樹脂シートだと溶けた切り口が盛り上がってきれいな平面にならないのでカッターで切っています。 |
\\ | \\ | ||
行 46: | 行 53: | ||
==== 拭き取り紙 ==== | ==== 拭き取り紙 ==== | ||
- | {{ : | + | {{ : |
\\ | \\ | ||
\\ | \\ | ||
==== ピンセット ==== | ==== ピンセット ==== | ||
- | {{ : | + | {{ : |
\\ | \\ | ||
\\ | \\ | ||
行 57: | 行 64: | ||
===== 後加工用 ===== | ===== 後加工用 ===== | ||
==== ニッパー ==== | ==== ニッパー ==== | ||
- | 取り出した後の造形物は、サポート等を付けていれば手作業で取り除く必要があります。その際に一番使うのがニッパーです。取り除くものの大きさや形に応じて何通りか使い分けると作業がきれいではかどります。大きさ的には、電子工作用の小さめのものが使いやすいです。 | + | 取り出した後の造形物は、サポート等を付けていれば手作業で取り除く作業が伴います。その際に一番使うのがニッパーです。取り除くものの大きさや形に応じて何通りか使い分けると作業がきれいではかどります。大きさ的には、電子工作用の小さめのものが使いやすいです。 |
昔秋月電子通商の店頭で買ってそれからあまり出番がなかった数種類のミニ工具が、サポート除去に使ってみたらどれもとても使いやすく役に立っています。切るためのニッパー以外にも、つかんだり、ひっぱったりできる工具があるとサポートはがしでは結構出番があります(ピンセットでは力が入りません)。 | 昔秋月電子通商の店頭で買ってそれからあまり出番がなかった数種類のミニ工具が、サポート除去に使ってみたらどれもとても使いやすく役に立っています。切るためのニッパー以外にも、つかんだり、ひっぱったりできる工具があるとサポートはがしでは結構出番があります(ピンセットでは力が入りません)。 | ||
- | {{ : | + | {{ : |
\\ | \\ | ||
\\ | \\ | ||
行 76: | 行 83: | ||
ただし炎からの距離と炎にさらす時間を職人技的に加減してやることが必要で、ちょっと多めにあぶると簡単に本体そのものが変形してしまいます(200℃で造形したプラスチック製品に1500℃とかのバーナーの炎を当てるわけですから)。 | ただし炎からの距離と炎にさらす時間を職人技的に加減してやることが必要で、ちょっと多めにあぶると簡単に本体そのものが変形してしまいます(200℃で造形したプラスチック製品に1500℃とかのバーナーの炎を当てるわけですから)。 | ||
- | 造形物を固定して、バーナーの炎は1箇所に止めずに常に移動させながら、さっと造形物の近くをなめるように動かしてあぶります。一度で終えるのが理想ですが、取り返しがつかないのであぶり足りない方がまだましです。複数回あぶる必要がある場合は、一旦造形物が冷えるのを待ってから2回目をしないと、熱を持った全体がすぐに変形し始めます。ヤスリなどで削ったあとで表面をきれいにするためにあぶる場合は、表面に残った微細な削り屑が燃えて一瞬黄色い炎が上がったりしますがあわてないようにしてください。 | + | 造形物を固定して、バーナーの炎は1箇所に止めずに常に移動させながら、さっと造形物の近くをなめるように動かしてあぶります。一度で終えるのが理想ですが、取り返しがつかないので、あぶり過ぎよりあぶり足りない方がまだましです。複数回あぶる必要がある場合は、一旦造形物が冷えるのを待ってから2回目をしないと、熱を持った全体がすぐに変形し始めます。ヤスリなどで削ったあとで表面をきれいにするためにあぶる場合は、表面に残った微細な削り屑が燃えて一瞬黄色い炎が上がったりしますがあわてないようにしてください。 |
造形物をあぶっているつもりでその周りのものを焼いてしまうこともありそうで、やけどや火事にならないように準備します。作業する場所のまわりに燃えやすいものがないか?着ている衣類が化繊(一瞬で溶けて穴が空きます)か?造形物をどう固定して作業するか?等に注意して事前準備をしっかりやってください。 | 造形物をあぶっているつもりでその周りのものを焼いてしまうこともありそうで、やけどや火事にならないように準備します。作業する場所のまわりに燃えやすいものがないか?着ている衣類が化繊(一瞬で溶けて穴が空きます)か?造形物をどう固定して作業するか?等に注意して事前準備をしっかりやってください。 |