人感(焦電)センサモジュールの作成
概要
方針
自動制御の仕組み自体は、Raspbery Piを利用した
Unipi(
Unipi1.1)という市販のPLC(プログラマブル・ロジック・コントローラ)製品を使います。そのため、その製品の仕様に合わせてセンサの回路を準備します。
人感センサの選定とテスト
焦電型赤外線センサ部品について
感度テスト
購入(秋月電子通商)したセンサ部品の感知具合を、設置予定の展示スペースで試してみます。
センサの動作確認用に、
ネット記事を参考に、Arduino Uno(R3)につないでセンサが感知したらLEDを点灯させる回路をブレッドボード上に組みました。センサ用の5V電源も取れて、センサデータもそのまま接続できてとてもシンプルにできました。
センサデータによってArduino Uno上のLEDを点灯させるプログラム(スケッチ)を入れて、ブレッドボードをつないだArduino Unoに近づいたり離れたりしてみるとLEDが点灯(点滅)して動作しています。準備完了です。
このために初めてArduinoを使ってみましたが、使いやすかったです。
センサの回路
センサを動かすための電源供給とセンサからのデータをPLC本体に渡すために必要な電子回路を設計・実装します。
これまでに電子工作のキット製作経験は何度もあるので実装作業は慣れていますが、回路設計については全くの初心者です。そのため勉強がてらの作業になるので時間がかかります。
焦電センサの信号の出力電圧と、それを受けるUnipi1.1のデジタル入力の電圧範囲が合っていないので、主にそこを合わせるためにやりくりする回路です。
いろんな電圧が出てきましたが、引き回す配線をなるべく少なくしたいので、センサのケース内で12V → 5.5Vの電圧変換と信号増幅を行って、Unipi1.1との間の数mのケーブルは12V/GND/センサデータの3本のみにします。
回路を決めたら、基板上に実装する前に、ブレッドボード上に配線して動作をチェックします。
ユニバーサル基板スペーサー作成
使用するユニバーサル基板の四隅のスペーサー用の穴がφ2mmで、手持ちの3mmスペーサーが使えません。2mmスペーサーを購入することはせず、ケースに取付穴を開けずに両面テープで貼り付けるようなスペーサーを3Dプリンターで作って使いました。
詳細は
こちらのページ。
ケース
< 選定 >
100均の樹脂ケース(絆創膏用ケースとのこと。同じものが別の袋で他用途のケースとしても売ってました)
<追加工>
焦電センサのレンズ部分を外に出すための穴と本体との接続用のケーブルを引き出すための穴を開けました。
電子部品基板組立
ケーシング
作動テスト
ケースに基板を仮固定した状態でUniPi 1.1と接続して、センサモジュールの反応とUnipi側の信号受信状況を確認しました。
Unipi1.1上の入力端子毎に付いている赤いLEDの点滅で、センサ信号を受け取っていることが確認できました。センサの説明にあった通り、現在の接続方法ではON/OFFの論理が逆転されています。何も無ければLEDは点灯で、センサが感知するとLEDは消灯になります。
設置
展示スペースのセンサモジュールを設置する位置を決定しました。
出来上がったセンサモジュールとUnipi1.1を現場に持ち込んで、センサを仮止めしながら感知状況をLEDで確認して、雨に当たらず、かつ死角が最小限になるように道に近いところということで、入り口の軒下に設置することにしました。
※ 2024/11/5をもって、このスペースでの展示は終了しました。
コメント
・勉強が必要な部分が多くてなかなか先に進めません。ただし端折らずに関係する内容をきちんと頭に入れてゆけば、後で役に立つでしょう。
・電子工作関係はある程度のリソース、作業環境を前もって準備しておかないと、いざ必要になったときに様々な理由で中断する状態に陥ってしまいがちです。そのためになかなか続かない印象が強いです。
知識・材料・工具・測定器等作業環境がそろってくれば継続しやすくなると思います。
・センサから送られてくる信号を、PLCの側でどのように使って自動運転につなげてゆくかは、これからよく検討する必要があります。